〈たべるかう〉東京で、Discover Japan
Discover Japan

|2016.09.07

外国人に見せたい「老舗の技」

江戸から続く老舗が数多く集まる、八重洲・日本橋・京橋エリア。
代々受け継がれてきた技は、世界に通用する日本の誇りだ。

「西勘本店」 外国からもプロが通う、刃物と左官道具の専門店

 コテなどの左官道具と刃物の専門店である西勘本店は、京橋で創業して百五十年余り。さまざまな包丁やナイフ、調理道具類が揃う。店の奥にズラリと並んだコテも印象的だ。店の一角にあるのは刃を研ぐ作業場。店で扱う刃物はここで刃を研ぎ、本刃つけして販売しているのだ。日本の包丁は切れ味がよく、優れていると海外でも評価が高く、刺身包丁、出刃包丁など、それぞれ腕のいい職人のものを厳選して揃えている。

 銀座と日本橋に挟まれた京橋という場所柄、ビジネスマンや観光客も興味深げに店に足を踏み入れる。外国人客もプロのリピーターが多く、日本刀のように刃に波紋の模様があるタイプが人気だという。包丁研ぎのサービスも有料で行っている。

住所: 中央区京橋1-1-10
TEL: 03-3281-2387
営業時間:  月~金 9時〜18時、 土 10時〜17時
定休日: 日曜・祝日
 

「山形屋海苔店」 口どけのよい上質な国産海苔を厳選して販売

 創業は、明和元(1764)年。当時は日本橋小網町に店を構えていたが、釘店(現在の室町一丁目)を経て、現在の京橋へ。主力商品は海苔だが緑茶も扱う。茶葉と海苔はどちらも湿気を嫌い、保存に適した条件が似ているため、両方扱う店が多いのだという。美味しい海苔の条件は色が黒く、艶があり、柔らかく口どけがよいこと。老舗ならではの経験を活かし、贈答にも喜ばれる上質で美味しい海苔を作り続けている。

 国産海苔は有明産が中心で宮城、千葉、愛知産も扱っている。海苔の旬は冬だが、近年は暖冬の影響で国産海苔は生産量が少なくなっている状況が続いているという。外国人客に人気なのは、味付海苔。また海苔を使った佃煮も、お土産に最適と評判がいい。

住所: 中央区京橋2-6-21
TEL: 03-3561-0171
営業時間: 9時30分〜18時
定休日: 土曜・日曜・祝日

「山本山日本橋本店」 煎茶を広め、玉露を考案した江戸の老舗

創業は元禄三(1690)年。誰もが名前を知る有名店だが、煎茶を江戸に広めた功績はあまり知られていないのではないだろうか。

団茶(茶葉を固めた茶)が主流だった江戸時代、永谷宗七郎が考案した煎茶を江戸で売り出したのが山本山の四代目。また六代目は玉露を発明した人物でもあり、現在の日本茶に大きく貢献してきた老舗なのだ。

商品の中では茶摘み娘が描かれた缶と、浮世絵風の絵が浮き彫りになっている缶が日本らしいと、外国人に人気がある。店内には喫茶スペースが併設されていて、気軽にお茶と和菓子セットが楽しめる。買物客も多いこのまちで、お茶を飲んでひと休みしてほしいという心遣いが感じられる嬉しいスペースだ。

住所: 中央区日本橋2-10-2
TEL: 03-3281-0010
営業時間: 10時〜18時
定休日: 無休

「ROJI日本橋」 大手食品卸の直営店はちょっとした贈り物探しにも最適

正徳二(1712)年、日本橋で醤油の販売を始め、その後、食品卸に転じた国分。この国分の直営店で、近年の缶詰ブームの火付け役となった「缶つま」シリーズなど、自社商品を販売するのが、ROJI日本橋だ。小売りを通じ、消費者と直接、接点がもてる場所をと、本社一階に平成二十三(2011)年にオープンした。

北海道、京都など、日本国内の県の名前がついたインスタント味噌汁は、それぞれの県の特徴を取り入れており、外国の観光客がお土産にと、まとめ買いしていくという。

また福岡産の筍、滋賀県産の鮎といった、産地にこだわった炊き込みごはんの素である「素材ごはんの素」も缶詰と並んで、誰にでも簡単に扱えると好評だ。店の奥には休憩用のベンチがあるので、ひと休みにもいい。

住所: 中央区日本橋1-1-1 国分ビル1F
TEL: 03-3276-4162
営業時間: 月〜金 11時〜18:30、 土日祝: 11時〜18時
定休日: 不定休

TEXT: 野村麻里
東京人2016年7月増刊より転載。

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