〈みるきくしる〉EATSのミライは、どう変わる?
How the future of EATS will change?

|2020.03.23

EATSのミライを彩る街たち

illustration : Shinji Abe (karera)   text : Masae Wako

 

EATSのミライは、どう変わる?

編集部で想像した、2040年ごろのEATSの景色。
老舗や裏路地といった、もともとあるこのエリアの魅力に、最先端の機能を持った新しい施設が融合し、未来へとつながっていく。


日本橋の川沿いを散策し、美術館でアート三昧。超高層ビルを眺めながら老舗の蕎麦をすするのも、
近未来っぽくていいじゃない?……とEATSのミライを妄想しつつ、現在進行中の計画を紹介します。

 

目まぐるしく進化し続けるEATSの全貌やいかに?


今の東京ほど、人をワクワクさせることに貪欲な街はないんじゃないか。小さな個人商店とモダンな高層ビルとが共存する街EATSこそ、まさにその好例。昔ながらの下町的情緒も残しつつ、その景色は現在、加速度的に変わり続けている。特に八重洲・京橋・日本橋エリアには、東京のミライを支える新しい施設が今後15年で次々と生まれ、老舗や路地の魅力とつながり、他に類を見ない街へと進化していく。刺激的な景色の中で店やカフェやアートスポットを散策できる「ミライの街」が、すぐそこまでやってきているのだ。すでに話題の施設もある中、お披露目のピークは2025年。2040年にはEATSの全貌が見えてくる。

 EATSを彩るのは、ブランドホテルやアートギャラリーから国内外への玄関口となるターミナルまで。つまり、モダンで瀟洒なミライの施設が、レトロな重要文化財や木造の老舗店と並び立つわけだ。東京駅丸の内側の華やかさもいいけれど、EATSの〝新旧名所共存!〟みたいな景色は、想像しただけで胸が躍る。

 そんな再開発事業を手がけるのは複数のデベロッパーたち。数々の地域開発で実績を残してきたプレイヤーたちが手を取り合い、街の商店や企業と親交を深めながら「江戸と未来のTOKYOを共存させる方法」を探っている。たとえば東京駅から徒歩5分の京橋。ここには2棟のビルの低層部のアート・文化施設からなる「京橋彩区」が出現する。日本屈指の所蔵作品を誇る〈アーティゾン美術館〉を中心に、デザインプロダクトの店やカフェが集まるらしい。街歩きの途中でスルスル誘われるように、アートを体感できそうだ。

 次は東京駅八重洲口の目の前の、3つの街区。ここには250m級の超高層ビルを中心とした街並みが現れる。1つめは2022年度完成予定の「八重洲二丁目北地区」。なんと世界有数のラグジュアリーホテルと公立小学校が同居する、未来都市TOKYOならではの景色が生まれるのだ。2025年度に「八重洲二丁目中地区」「八重洲一丁目東地区」が完成すると、街の機能もぐんと進化。3地区にまたがるバスターミナルや八重洲地下街が全てつながり、ストレスのない歩行者ネットワークができる。今はちょっと使いづらい東京駅周辺のバス事情も改善され、地上&地下の移動がラクになる。

 そして夢ふくらむのが、新たなウォーターフロントエリアが生まれる日本橋川。2025年度完成予定の「日本橋一丁目中地区」と、2035年度完成予定の「八重洲一丁目北地区」だ。2040年前後に予定される日本橋川上空の首都高速道路地下化計画に伴い、水辺を望む立体広場やプロムナードが誕生。散歩にデート、夜景に花火。ウォーターフロントにはいつだってドラマがある。
 江戸から続く文化と賑わいを支えてきた街が、今度は東京の新しい中心地に育っていく。早くも国内外から注目を集めるEATSは、東京に暮らし、東京を知り尽くした人にも、想像を超えたワクワクをもたらすはず。ミライの景色はすぐそこに!

 
  {1.京橋彩区}                         .

 

美術館と広場と文化ホール。新しい京橋のアート街区。


古美術商や老舗商店が並ぶ京橋。その歴史を継承するように生まれたのが、アートと文化の街「京橋彩区」。

美術館、クリエイターのための空間やイベントホールなどの文化貢献施設を擁する〈ミュージアムタワー京橋〉と「(仮称)新TODAビル」(2024年竣工予定)、中央通りに沿った間口120mの大広場「(仮称)アートスクエア」で構成される。2020年1月開館の〈アーティゾン美術館〉(旧ブリヂストン美術館)のほか、アートギャラリー、工芸品やデザインプロダクトを扱うショップなども2つのビル内に。

 
  {2.八重洲二丁目北地区}                    .

 

東京駅前3地区の第一弾。外装は話題の建築デザイナー。


東京駅八重洲口の目の前に並ぶ超高層ビル群の第一弾となるミクストユースプロジェクト。高さ240mのA1街区とA2街区で構成。

外装デザインはあのピカード・チルトン! 40~45階には日本初の〈ブルガリ ホテル 東京〉が2022年末オープン。東京駅、八重洲地下街と接続する商業施設には約60店のテナントが出店予定。

建物低層部には、中央区立城東小学校を再整備、オフィスやビジネス交流やワーカー向けサービスも。地下にはバスターミナル、非常時のライフラインにもなる電気、熱の供給プラントを整備。

 
  {3.八重洲二丁目中地区}                    .

 

約2.2haの巨大エリアにミライの豊かな街が広がる。


約2.2haという、八重洲でも最大級の敷地に広がる街区。

今の街づくりの主流であるミクストユース(商業施設、オフィス、居住空間、滞在施設などさまざまな用途を複合させることで多様な機能を有する施設とする)がハイレベルで実現される。

地上46階・地下4階建ての施設にはバスターミナルも予定され、他と違った特徴としては高水準のインターナショナルスクールや外国人の多様なニーズに対応したサービスアパートメントが予定されていること。グローバルな街・EATSの象徴となるエリアだ。

 
  {4.八重洲一丁目東地区}                    .

 

バスターミナルも充実、“東京の玄関口”が整う。


江戸時代は五街道の起点として日本中の交通の要所となっていた八重洲・京橋・日本橋界隈。その賑わいが再び!?  

高さ250mの施設には、国際空港や地方都市とを結ぶ大規模バスターミナルを整備するほか、八重洲地下街と接続し東京駅にもつながることで、JR・地下鉄・地上・地下を回遊できる歩行者ネットワークが形成される。

演劇やコンサートなどのエンターテインメントから国際会議や展示会といったビジネス利用まで幅広い用途に対応した、約10,000㎡のホールや劇場も開設予定。

 
  {5.日本橋一丁目中地区}                    .

 

昭和の名建築とともに風格ある一大街区をつくる



日本橋川沿いのエリアでは、2040年前後に行われるとされている日本橋川上空の首都高速道路地下化にあわせ、再開発計画が進行中。

2025年度に完成予定の街区は、戦前のモダンな名建築「日本橋野村ビルディング旧館」や、江戸時代から続く老舗店舗、今や日本橋ライフスタイルショッピングの拠点になった〈COREDO日本橋〉で構成され、歴史の風格と新しさが共存するエリアを築いていく。

国際会議の開催に必要な都市機能を整備すべく、合計17,200㎡の大規模カンファレンス施設も計画。

 
  {6.八重洲一丁目北地区}                    .

 

川沿いの立体広場も計画中。EATSのミライに期待!


日本橋川沿いに並ぶ再開発地区における、東京駅からの玄関口となるプロジェクト。江戸時代、この地区一帯は幕府御用達の呉服商が住んだため、今も「呉服橋」の名が交差点に残る。

川沿いには約2,400㎡におよぶ立体的な広場と低層の建物が配置され、気持ち良く水辺空間を楽しむことができるようになる。東京駅側にも約1,000㎡の広場が整備され、来訪者をお迎えする。

江戸随一の繁華街であったころの日本橋川が400年以上の時を経て、“東京の新たなウォーターフロント”となるのが楽しみだ。

 
※Hanako SPECIAL ISSUE 「東京イーストエリアマガジン」(2019年10月発行)より転載

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