〈みるきくしる〉こだわりシネマ/フィルムセンターの映画解説
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|2016.12.13

自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守

恒例となったフィルムセンターの上映企画「自選シリーズ 現代日本の映画監督」。日本のアニメ100周年にもあたる
2017年開催の第5回は、押井守監督を取り上げます。

TVアニメ−ションの絵コンテ、演出からキャリアをスタートした押井監督は1983年に『うる星やつら オンリー・ユー』で
劇場映画監督デビュー。その後、独特の押井哲学に貫かれた『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』、
劇場版「機動警察パトレイバー」2部作、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』等の作品は、
ジェームズ・キャメロンやウォシャウスキー姉妹等にも多大な影響を与えました。

また、アニメーションと実写映画の限界を越え、その地平を押し拡げることに挑んだ『天使のたまご』、
『AVALON アヴァロン』、『INNOCENCE イノセンス』、『立喰師列伝』などの実験精神溢れる作品も高い評価を
獲得しています。

12プログラム、20作品という過去最大規模の押井監督特集でその軌跡を振り返り、トークイベントも交えて、
「いま、押井守が目指す映画」をあぶり出していきます。


■主な上映作品

1.<二度目の処女作> うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(98分・35mm・カラー)

2017年1月10日7:00 PM@大ホール 2017年1月22日1:00 PM@大ホール
1984(東宝=キティ・フィルム)(監・脚)押井守(演出)西村純二(原)高橋留美子(キ・作監)やまざきかずお(作監)
森山ゆうじ(美)小林七郎(音)星勝
(声)平野文、古川登志夫、神谷明、杉山佳寿子、島津冴子、鷲尾真知子、永井一郎、藤岡琢也、千葉繁

『うる星やつら』の主要キャラを活かしつつ、高揚感に満ち満ちた高校の文化祭前夜を舞台に、夢と現実の世界が
拮抗し合うSFスペクタクル。多重構造世界という、その後の作品に通ずるテーマが早くも見られる。


2.<天たま少女の冒険> 天使のたまご / Twilight Q / 迷宮物件 FILE 538

2017年1月11日3:00 PM@大ホール 2017年1月22日4:00 PM@大ホール
天使のたまご(71分・35mm・カラー)

1985(徳間書店=徳間ジャパン)(監・原・脚)押井守(原・アートディレクション)天野喜孝(作監)名倉靖博
(美)小林七郎(音)菅野由弘(声)根津甚八、兵藤まこ

謎の卵を抱えて廃墟のような世界を歩く少女と若者。特徴的なモチーフが横溢して世界観を形成する
「作家・押井守」の出発点。押井自身が実は姉妹篇だと語る『Twilight Q/迷宮物件 FILE 538』と併せて上映。
「 FILE 538ごさんはち」のタイトルは「嘘の五三八ごさんぱち」がもと。

Twilight Q / 迷宮物件 FILE 538ごさんはち(30分・35mm・カラー)


3.<悪夢の始まり>紅い眼鏡(116分・35mm・パートカラー)

2017年1月11日7:00 PM@大ホール 2017年1月19日3:00 PM@大ホール
1987(オムニバスプロモーション)(監・脚)押井守(脚)伊藤和典(撮)間宮庸介(音)川井憲次
(出)千葉繁、鷲尾真知子、田中秀幸、玄田哲章、兵藤まこ、永井一郎、大塚康生、天本英世

20世紀末、警視庁は強化服で武装した特捜班を組織したが、世論の反発を受け武装解除命令を下す。命令を
拒絶した一人の隊員は国外に逃亡。3年後に帰国したが…。初の実写映画。予告篇(3分)の上映あり。


4.<テロリズムの予感> 機動警察パトレイバー2 the Movie(113分・35mm・カラー)

2017年1月12日7:00 PM@大ホール 2017年1月20日3:00 PM@大ホール
1993(バンダイビジュアル=東北新社=イング)(監)押井守(原)ヘッドギア(脚)伊藤和典(キ)高田明美、ゆうきまさみ
(メ)出渕裕、河森正治、カトキハジメ(演出)西久保利彦(作監)黄瀬和哉(美)小倉宏昌(音)川井憲次
(声)大林隆之介、榊原良子、古川登志夫、冨永みーな、竹中直人、根津甚八

バッジ・システムのハッキングによって演出された幻の東京爆撃テロ。これを契機に警察と自衛隊は対立を深め、
東京を舞台に「戦争」が創出されていく。活劇性よりも押井の考える現代都市論が濃厚に示された。


5.<デジタルの勘違い> GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(85分・35mm・カラー)

2017年1月12日3:00 PM@大ホール 2017年1月21日5:00 PM@大ホール
1995(講談社=バンダイビジュアル=MANGA ENTERTAINMENT)(監)押井守(演出)西久保利彦(原)士郎正宗
(脚)伊藤和典(キ・作画)沖浦啓之(メ)河森正治、竹内敦志(銃器デザイン)磯光雄(作画)黄瀬和哉(美)小倉宏昌
(音)川井憲次(声)田中敦子、大塚昭夫、家弓家正

人間を操る天才ハッカー「人形使い」と草薙素子少佐ら公安9課の攻防を通じ、アイデンティティについての
哲学的思索を視覚化。世界の多くのクリエイターにインスピレーションを与えた押井の代表作。


赤字は押井守監督による各プログラムのタイトルです。
■(監)=監督 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (照)=照明 (キ)=キャラクターデザイン 
  (メ)=メカニックデザイン (作監)=作画監督 (美)=美術 (編)=編集 (音)=音楽 (出)=出演 (声)=声の出演
■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。


詳細WEBサイト: http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/oshii-2017-1/

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