産地直送の野菜や、築地・豊洲市場の魚や肉を使うなどこだわりの飲食店が多く集まり、都心エリアの隠れたグルメ激戦区・八丁堀。
ここ八丁堀でも、コロナ禍での地域の飲食店の取り組みが始まっています。
“八丁堀おかずマルシェ”のきっかけは、3度目の緊急事態宣言による夜の営業及び酒類提供自粛により編み出した“八丁堀早呑み隊“の発足でした。
Facebookページの開設や、「#八丁堀早呑み隊」という共通のハッシュタグを使用した情報発信などで、お客さんとの縁を温め、つながり続けることを目的にしています。
この“八丁堀早呑み隊“が、各店舗からの選りすぐりのおかずが並ぶテイクアウトの“八丁堀おかずマルシェ”に形を変え、現在では参加店も12店舗に増えています。
この日は、夏休み最後の金曜日ということもあり、スタートの17時から浴衣や甚平などの子ども達の姿もたくさん。おかずについているタグを集めると縁日に参加できるという楽しい仕掛けもあり、まるで街の一角に小さなお祭り会場が生まれたよう。
お客さんも、各店舗から集まるスタッフさんの声かけで、消毒や入店制限にも気持ち良く応じてくれている様子。
待っている時間も、自然と笑顔や笑い声が溢れるとてもいい雰囲気です。
そんな“八丁堀おかずマルシェ”の中心となるのは、和風バル「ここあがる」の竹内さんと尾崎さん。
「最初は、緊急事態宣言の中、『地域の飲食店のつながりで何とかしよう!』と“早呑み隊”の活動が始まりました。その中で、試行錯誤を繰り返し、『ピンチをチャンスに!!』の気持ちで出し合ったアイデアで、今の形が出来てきています
誰がアイデアマン、ということはなくて、それぞれの『何かしたい』という気持ちを協力して実現しています。最初は地下のお店でやっていたんですけど季節もあるので、もっとオープンな場所でやりたいね、という話になり、今の場所で開催することにしたんです」。
「今こうして自分のお店を地域に開けているのは、先輩方が道を拓いてくれたから」と話すのは、現在会場となっている、海鮮食彩「藤川商店」の藤川さん。
「町会活動の青年部で以前からつながりはあったんですが、この緊急事態宣言の中で、今までとは違うコミュニケーションがとれました。通常営業していたら、それぞれのお店の様子は分からないし、同じ時間を過ごすことは少なかった。マルシェを通じて店主同士のつながりも深まったと感じているし、それぞれのお店の常連さんと話す機会もできました」。
「参加店舗のスタッフだけでなく、常連さんがこの取り組みを応援してくれていて。この街は本当にあったかい」と目を細めるのは、「ここあがる」店長の竹内さん。常連さんからの口コミで、新規のお客さんも増えてきているそう。
「一番の願いは、早く通常に戻ってお店を開けるようになることです。でも、今のつながりを残して、おせちやお弁当の販売も開発していきたいと考えているんです」。
最後に、 “八丁堀おかずマルシェ”の今後を、尾崎さんはどう考えているのでしょうか?
「来年以降も街の人たちから『やっぱりこういう場所大切だよね』って必要とされる場であり続けたい。そんなふうに、地域とつながる存在になれたらと思います。縁日は、街の活動として続けられたらいいなと思います」。
「ピンチをチャンスに!」という言葉を体現するようなポジティブなエネルギーを感じる八丁堀おかずマルシェ。
今後も形を変えて街の人々の暮らしの一部になっていくのではないでしょうか。
■関係リンク
次回の開催については以下をご覧ください。
・八丁堀おかずマルシェ ホームページ: https://www.xn--hck5azh2b293u2jebmn.com/home/
・八丁堀おかずマルシェ フェイスプックグループページ: https://www.facebook.com/groups/1899668976869561/
■参加店舗
#串焼処 八丁堀かわうめ
#八丁堀秘密の隠れ家 ここあがる
#ワインバルKIKUO
#一膳めし屋 八丁堀鈴木米店
#プティ・ボワ
#柚
#そば処 松月
# 八丁堀 藤川商店
#中華菜館 栄康園
#さくら橋 丸や
#山城屋
#REITEN
(順不同、敬称略)