戦後日本映画の黄金期を質量の両面において支えた映画音楽家、木下忠司(1916-)。兄・木下惠介や妹の脚本家・楠田芳子の作品はもちろん、松竹時代の川島雄三や小林正樹らの作品をはじめ、日本初の長篇カラー・アニメーションの『白蛇伝』や、マキノ雅弘や山下耕作らの任俠映画、鈴木則文監督の「トラック野郎」シリーズなど、時代を代表する作品群が、彼の音楽を得て世に出ました。抒情的なワルツからシャンソン、マーチ、ジャズ、フラメンコ、流行歌や唱歌のアレンジまで幅広く、個々の作品の主題に寄り添うその音楽は、野村芳太郎や堀内真直、伊賀山正光や小林恒夫、瀬川昌治といったプログラム・ピクチャーの名手たちと、喜劇映画からスリラー、アクション映画、歌謡映画からラブ・ロマンスまで、膨大かつ多岐にわたるジャンルの娯楽作品を生み出しました。
「僕は作曲家ではなく、映画音楽家です」という映画人・木下忠司。4月9日に満100歳を迎える本年、フィルムセンターでは彼が手がけた480本を超える映画作品から60プログラムを厳選し、第1回作品の『わが恋せし乙女』から劇映画、文化映画、アニメーションなどにわたって、木下忠司の映画音楽の軌跡を紹介します。
会期 : 2016年4月5日(火)-2016年6月12日(日)
作品リスト : http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/kinoshita-2016-4/#section1-2
スケジュール: http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/kinoshita-2016-4/#section1-3
会場 : フィルムセンター 大ホール
定員 :310名(各回入替制)
料金 :一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)
キャンパスメンバーズは無料