10月27日(木)~30日(日)、「YNK(インク)」と呼ばれる八重洲(YAESU)・日本橋(NIHONBASHI)・京橋(KYOBASHI)エリアで開かれたコーヒーイベント「COFFEE PICNIC」。2021年からスタートした本イベントでは、コーヒー生産者の暮らしと自然環境を守りながらつくられる「GOOD COFFEE FARMS」のコーヒーが無料で振舞われます。さらなる活況を見せた第2回の開催模様をレポートします。
4日間で提供されたコーヒーは、なんと約5,400杯! 会期中の盛り上がりは想像に難くないですが、特に平日のお昼時は、近隣で働くビジネスマンや女性の待ち行列が。会場内に展示された、水も電気も燃料も一切いらない自転車式のコーヒー脱穀機に足を止める人も多くいました。
自転車脱穀機は、環境にやさしく、農家にとっても金銭的な負担の少ない精製方法で、これまでにないサステナブルなコーヒー豆づくりを可能にする画期的なもの。その開発者で、GOOD COFFEE FARMSを主宰するカルロス・メレンさんは、「コーヒーで世界を変えよう」のスローガンが物語るように熱い人物としても知られ、東京街人では昨年、Zoomを通してインタビューを敢行(https://guidetokyo.info/work/forefront/00022.html)。会場では、カルロスさんに記念撮影を求める人の姿もありました。
さらに八重洲と京橋の2会場では、アンビエント的なギターループを軸とするアーティスト・yutaka hirasakaさんによる生演奏ライブも催され、コーヒーの香りと、聞き手の心に語りかけるようなhirasakaさんの音楽が溶け合いました。ここは東京を代表するオフィス街として、行き交う自動車や雑踏でかなりノイズの多い場所ですが、この時ばかりは時間の流れがゆっくりで、心地よい空間に。
そういえば、コーヒーと一緒に手渡されたイベントのチラシには、〈「COFFEE PICNIC」は、1杯のコーヒーを通じて、個人と世界のサステナビリティを考える機会となることを目指しています。〉とありました。持続可能な社会を実現するには、まず「自分」がサステナブルになること──そんな機運が、この街から広まることに期待したいですね。
最後にご紹介するのは、会期4日目に、「日八会 秋のお江戸祭り」(会場:日本橋プラザ)の中で行われたフリーコーヒーの様子です。江戸火消しによる木遣・纏振り・梯子乗りや、ハロウィンイベントも同時開催され、仮装した子どもも数多く参加。明るくにぎやかなこちらの会場でも、GOOD COFFEE FARMSのサステナブルコーヒーを求めて長蛇の列ができていました。
1日の様々な場面でコーヒーを飲む機会が多い私たち日本人だからこそ、サステナブルな選択をしたいものですし、人々が憩うきっかけや、息抜きの時間をつくるコーヒーのちからを改めて感じたイベントでした。
撮影:森カズシゲ
関連サイト
COFFEE PICNIC: https://coffeepicnic.com/